「FIRE 最強の早期リタイヤ術」を読む

Amazon audibleで気になって聞いた。筆者がどうやってお金持ちになったか、その方法を書いた本。

FIRE:Financial Independence, Retire Early、生活するのに十分な不労所得を用意しての退職。社会人としての憧れですなぁ!

感想

前半部分は、幼少期の著者がどれほど貧乏であったかを書いている。こんな貧乏であって私でも、FIRE出来ますよって流れ。

中盤は、著者がどうやってお金持ちになって、30代早期リタイヤしたかについて書いてある。
この本の良いところは、運用成果の再現性が高い方法でFIREしているところ。

著者の投資方法を簡単に書くと、日々の生活を節約して、インデックス型のETF(または投資信託)に分散して積み立て投資。投資開始日と、毎月の投入金額が同じであれば、誰でもほぼ同じ成果が出せる。

個人が書いた投資の本は、「私はこうやって儲けた。ただし、再現性は無い」ってのが意外と多い。
銘柄の絞り込みまでは同じように出来るが、絞り込んだ銘柄の中から、実際にどの株に投資するかは、個人の才能によるみたいな感じ。
途中までを同じに出来ても、最終的な選択が一致しないと、投資結果は大きく変わるものだ。億万長者に成った投資家の本は、世の中に何百万冊もあるが、実際に億万長者に成れた人は少ない。再現性が低いんですなぁ。

また、本の特徴として、論文のデータを根拠として占めているのも個人的な高評価ポイント。やっぱり、理系的な分析を基にした方法ってのが、再現性を高める為には大事。

まぁ、一点注意が必要なのは、筆者が1000万円を超える収入をもつ高所得者かつ、稼ぎの多くを投資に回す倹約家であるって事だな。
再現性は高いが、再現するのが難しいって状態なのは事実。著者は、毎年600万円を投資信託に積み立てているが、この時点で私の年収を超えとる。

後半は、早期リタイアした後に、どうやって資産を守るか、支出を減らして優雅に暮らすかが書かれている。面白い内容だが、今の私や、ほとんどの読者には参考にならんだろうな。

1%の学び

この本で、私が学んだ点は、FIREするのに必ずしも1億は必要ないってことかな。

私はこの本で初めて知ったが、FIREに必要な金融資産は、1年間で支出する総額の25倍だそうだ。1年間200万円で生活できる人は、5000万円の金融資産を持っていれば、FIRE出来る。いわゆる4%ルールと呼ばれるもの。

4%のルールには統計的な検証も行われており、このルールを守っていれば、95%は資産を減らすことなく生活を継続できる。
言い方を変えると、5%は破産する。何事も100%は無い。仕方ない事だ。(この不運な5%は、FIRE直後に景気後退がぶつかり、大きく資産が減った人々)

もう一つは、FIRE出来るまでの年数。自分の収入のうち、何%を投資に投資に回しているかが分かれば、ある程度FIRE達成までの年数が分かるってグラフが、本書にある事。
給料が低くても、収入の半分を投資信託にまわし、残りの半分で生活すれば、投資リターンによる差はあるが、20年程度でFIRE出来る金融資産に到達する。

このグラフのおかげで、今まで、ただただ遠く感じていたFIREが、少し現実的になった気がする。

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