日本株対象の投資信託は無駄が多いか?

前回の記事で最後に少し書いた内容の補足。日本株の投資信託は、米国株の投資信託に比べて無駄が多いのではないかって話。

私は、最近まで投資信託の細かい仕組みって良く分かってなかった。勉強してみると、どう考えても日本株は株主優待分ロスが出てると思うんですよねー。

まぁ、他ではあまり聞かないし、こんな事が書いてある本も見た事が無いので、あくまでも個人的な考えって事で。この内容を説明するには、投資信託の仕組みから解説する必要がある。私の備忘録もかねて、簡単に解説していく。

まずは、そもそも投資信託の基準価格って何よって話。

基準価格を簡単に言うと、「その投資信託が持っている資産(お金)の総量を販売した投資信託の口数で割ったもの」となる。株価の様に、売り手と買い手の取引で価格が決まるものじゃないんだねぇ。

NYダウ平均連動型の投資信託を例にすると、100口の投資信託を販売して合計100万円集め、NYダウに連動するように株を買った場合、その投資信託の基準価格は、100万円÷100口=1万円となる。

では、この基準価格はどんな時に値上がりするか?

まず一つは、NYダウが値上がりした場合、これはイメージしやすい。(NYダウに連動するように株を買っているので、NYダウが上がれば、その投資信託が持つ資産(お金)は増える。)

もう一つは企業から配当金を貰った場合。投資信託の場合、企業からの配当金は、投資信託を運用する会社に支払われる。(実際に企業の株を買っているのは、投資信託の運用会社である為)

各会社から合計で5万円の配当金が振り込まれた場合、投資信託の持つ資産(お金)は、100万円+5万円=105万円。

配当金が振り込まれただけで、口数は変化していないので、基準価格は、105万円÷100口=1万500円。

NYダウの様なアメリカ株を扱う投資信託の場合、NYダウ平均の値上がりと配当金の事だけ考えれば良いが、日本株の場合はちょっと違う。

日本の企業は、配当金が少ない代わりに、株主優待という独自の文化がある。個別株で持っているなら、とてもうれしい株主優待だが、投資信託の場合は事情が異なる。

投資信託の場合、この株主優待が投資信託の運用会社に届き、現金化され、基準価格に反映される。

この現金化が無駄だなって私は思うのです。例えば1000円のクオカードが株主優待であった場合、1000円の現金には出来んのよ。現金化の際に、必ずロスが出る。

確かに、その程度のロス、考える必要ある?って言われると、大した額では無いかも知れんが、投資信託は管理維持費の切り下げ競争が行われ、みんな少しでも維持費の安い投資信託を買おうとしている。

このホンの少しの管理維持費を気にするなら、株主優待を現金化するロスも意識した方が良いんじゃないかなーって私は思うわけ。

気にし過ぎかもしれないが、まぁ、そこらへんも頭に入れながら、投資信託は選びたいものです。

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